”衣替え”をきっかけに”防災”も

きょう、仙台は朝から良いお天気です。
きっと衣替えのために一気にお洗濯をしている、という方が多いのではないでしょうか。

衣替え、というのは、実は
防災のため、備えのためのアクションを起こすのに良い機会のひとつです。
なぜなら、
衣類を収納している家具の中身が減る(衣類を多く取り出す)ことで
いつもより家具が軽くなって動かしやすくなる、
収納の仕方を見直すことが出来るからです。

防災士として活動していると
防災のご相談を頂くことがあり、そのご相談内容の多くは”防災グッズ”についてです。
防災グッズはもちろん大切です。
でも、防災士として学びを続けていると、(自分の経験としても、)
防災グッズよりも優先度高く考えた方が良いものがあります。
そのひとつは、家具の固定など
身の回りのスペースが危険な状態にならないように日ごろから備えておくことです。
実は、ほんの少しの工夫で出来ることがたくさんあります。
(これまで、大きな地震があり
マンションの他の部屋のあちこちで家の中が大変になったと聞いても
わが家は家具の転倒などがなく済んでいます。)

家具それぞれに備えのポイントがありますが、
今回は”衣替えのタイミング”、ということで
タンス等への衣類の収納の仕方について書きたいと思います。

まず、ポイントのひとつは、
なるべく”重いものが下になるように”しまうこと。
重心が下にあると、地震で揺れが起きても倒れにくくなります。
(これは、食器棚など
他の家具にもいえることです)

たとえば私の実家、両親の洋服箪笥は
身長の高い父のものがタンス上側の数段、
母の衣類は下側の数段にありました。利便性を考えての位置関係だと思います。
でも、スカートやジャージ(スポーツが好きなので)といった
軽い素材の服が多い母の引き出しよりも
デニムや、綿素材のTシャツ・長ズボンといったものが多い父の引き出しの方が重かったです。
防災の観点からいうと、
父のものが下、母のものが上にある方が本当は望ましいです。

一方、お子さんの自主性を育む(自分で洋服を出し入れさせる)ために
お子さんの衣類は下の方にある、という方もいらっしゃるかと思います。
そうした方は(そうでない方も勿論)、
タンスの下に少し傾斜をつけられる
”家具転倒防止”のプレートを敷く、
家具の上部に突っ張り棒を設置することが有効です。
(突っ張り棒を用意するのが億劫だという方は
突っ張り棒替わりにしっかり組み立てられた段ボールなどの箱を置いて
天井との隙間を減らすことも有効です)

↑下部の白いものが家具転倒防止のプレートです

「ふだん、衣類は衣装ケース、コンテナに収納している」という方で
ケースを重ねて利用している方は
地震で揺れたとき等にケースが落ちてこないよう
重ねたケースの間に滑り止めを敷くなどなさると
安心材料が増えると思います。

衣替えで家具の中身を出す
=いつもより家具を動かしやすくなるこのタイミング。
ぜひ”防災”も合わせて考えてみてください。

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