偶然みつけた”防災”催事にて*


昨日、知人へのお菓子を選びに仙台中心部を歩くなかで立ち寄った
仙台といえばの百貨店”藤崎”さんの店内で、
偶然、はじまったばかりだという催事を目にしました。

イベント名は”備えるウィーク”。
公式ホームページに載っている催事のご案内文には、下記のようにありました。

【(中略)…”災害が起きたときに準備するのではなく、
日常的に使っているものを災害に役立てる
“フェーズフリー防災”が注目されています。

防災・防犯が特別なものではなく、
ファッショナブルに、日常に溶け込む暮らしを提案いたします。

(公式ホームページより一部引用)


その言葉の通り、売り場には
一見”防災”、”備え”とは結び付かないような
おしゃれな食器や雑貨、インテリアが並んでいました。
初めてみる商品もあったので、
お品そのものももちろん気になったのですが…。
今回特に興味を引いたのが、展示の仕方でした。

多くのお客さんが行き交う入り口側を手前とすると、
手前側に、イベントの趣旨にあるような
一見”防災”とは結び付かないようなおしゃれな商品が並べられ
奥側には”the 防災”といった商品が並んでいました。
私はこれまで
百貨店等のお店でこうした展示の仕方を見たことがなかったので
いろいろな意味で興味深く拝見していると、
イベントを御担当されている方が話しかけて下さいました。

その方からは、今回の催事にあたって
こんな想いでご準備をされて…など、さまざまなお話を伺うことが出来ました。

イベントの趣旨のキーワードとなっている”フェーズフリー”。
この言葉は、
普段使っている物やサービスを災害のときにも役立つようにしようという、
ここ数年で聞くようになった、防災の新しい考え方です。
日常と非日常を分けない、
普段使いの延長が防災につながるという意味で「備えない防災」とも呼ばれます。
私が防災士として講演をさせて頂く際にも
これについてお話しすることがありますし、
具体例として、たとえばこんなものがありますよ、というお話をすることもあります。
そのためもあって、
防災関連の催事にいくと「これはフェーズフリーのものとしてお話しできるな」など
考えながら商品を見ることがありましたが…。

私がこれまで百貨店等で見てきた
”防災”に関する催事では、
見た目からして”備え”のための品、という物が多く並んでいました。
もちろん、フェーズフリーを意識したお品が並ぶ様も見たことはありましたが、
ここまで割合高くおしゃれなものが並んでいる、
一見するとインテリアの催事に見えるようなイベントは初めてでした。

御担当の方が最後に仰っていたのは
「この週末の東北絆まつりで
当店の前を通る方がきっと大勢いらっしゃると思うんです。
その際にこちらに立ち寄られる方も多くいらっしゃると思うので
そのときに目を留めて頂ければ、
より多くの方に”防災”についてのなにかが届いてくれたらと思って…」
というお言葉。

一見するとおしゃれなインテリアのイベント。
でも、実はいざというときに”安心”のひとつとなってくれるものが
集まっています。
特にこの週末、多くの方の目に触れますように…


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