台風5号への備えは明日の早いうちに…

現在日本の東を北上している台風5号。
きょう(10日(土))午後2時から開かれた気象庁と国土交通省の合同の記者会見では
”台風は暴風域を伴ったまま12日(月)に東北にかなり接近し、上陸するおそれがある”
という見通しが示されました。

通常、台風は西から日本に接近し、東へ…という進路を取ります。
東から西へという進路を取ること自体が異例ですし、
東北地方に上陸するとなれば、史上3例目の極めて異例な事態です。
そうでなくても、先日「南海トラフ地震」に関する臨時情報が出され、
夏休み・お盆の時期にピリピリした空気になっています。
不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

ただ、ひとつ、言えることがあります。
”地震”は
いつどこでどういう規模で起きるかわかりませんが、
”台風”は、
ある程度、いつ、どのくらいの勢力で、どこに影響を及ぼすか
予測された情報を得ることができます。
そのため、台風は
「備えることが出来る、
先に手を打てば、少しでも被害を防げる可能性がある」ものです。
台風の進路にある関東以北のみなさん、ぜひ備えをお願します

すでに報道されている通り、
今回の台風の影響で特に怖いのが大雨です。
あす(11日(日))の可能な限り早めの時間に対策することが大切です。
国立天文台のホームページによると、
あす(11日(日))の仙台の日没は
18時35分とのこと。(日の出は4時48分となっています)
※参考にした表はこちらです。

そうはいっても
曇天や雨天ではもっと早く視界が悪くなります。
繰り返しになりますが、早めの行動が大切です。
・暗くなってから本当に避難ができるのか。
・雨風が強まっているなか本当に避難ができるのか

ぜひ、想像してみてください。

小さなお子さんがいたら。
ご高齢の方がいたら。
近くの川がすでに増水していたら。
橋や道路が冠水していたら…。

想像してみてください。

状況が悪化してからでは避難ができません。

「避難」という言葉の通り
「難を避ける」ためには、状況が悪化する前に行動することが大切です。
状況が悪化してから「危ない」と思っても、動けないのです。
また、
酷な言い方になるかもしれませんが、
危険な状況にいるあなたを助けに来てくれる消防や警察、自衛隊の方々などを
さらなる危険に巻き込んでしまうことにもなりかねません。

先日の秋田・山形の豪雨では、
救助要請を受けて現場に向かった警察官お二人がお亡くなりになりました。
”ハザードマップの確認を”ともよく言われます。
でも、想定通りに事が起きるとは限りません。
「ハザードマップのエリアに入っていないから大丈夫」とは限りません。
少しでも危ないと思ったら
少しでも不安を感じたら…
あす(日)の明るいうちに、
「ここなら安心だ」と思える場所に移動してください。
避難所やご友人・ご家族のお宅、
高層のホテルも候補になります。(泊まるのが低層階でも、いざというとき高層階に避難できます)

”防災”というと
いろいろな方法や手段、グッズがありますが
お住まいの地域の特性や
家族構成、
持病の有無など
ひとりひとり、必要な備え方は異なります。

防災に関する情報は世の中に多くありますが、
たとえば、いざ大雨が降ったら…
自分の身の周りがどんなことになって、どんな風に困るんだろう、
そのときなにが必要になるんだろう、と
ご自身の状況を具体的に想像してから
必要なものを優先して備えることが大切です。
参考になるかわかりませんが、
これまで過去に書いてきた記事の一部をまとめたものを
貼っておきます

備え”に関するブログ記事一部まとめ“(2023-05-11 23:07:14更新)

台風による被害が出ないよう防災士の一人として願っていますが、
”特別警報”が出てもおかしくないと気象台の方も話しています。
有事の際、一度でも「大丈夫だろう」の判断を誤れば命を落としかねません。
もし、今回、対策をとっても結果的に被害が出ず
「ここまでやらなくても良かったかも」と後に思ったとしても
それは次の有事の際への大事な練習、備えに繋がります。
最悪を想定して、命を守るために
最善の行動を”早めに”お願いします。
それによって皆様の安全が保たれることを願っています。

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